必須研修を効率よく管理するには?|未受講者・修了・期限管理のポイント

コンプライアンス研修や情報セキュリティ研修などの必須研修では、研修を案内するだけでなく、対象者が期限内に修了できているかを確認し、その結果を残しておく必要があります。

対象者が増えると、未受講者や未修了者の確認、リマインド、修了判定、期限超過者への対応など、研修担当者が継続して確認する作業も増えていきます。

特に、対象者一覧と受講結果を別々に管理している場合は、「誰がまだ終わっていないのか」を確認するための照合や集計に時間がかかることもあります。

この記事では、必須研修を「対象者の確認 → 案内 → 受講・修了状況の確認 → 未修了者へのフォロー → 履歴の保存」という一連の業務として整理し、現在の運用を見直すときのポイントを紹介します。

この記事でわかること(サマリー)
  • 必須研修を管理するときに整理しておきたい情報
  • 「未受講」と「未修了」の違いと、それぞれの確認方法
  • 期限やリマインドを考えるときのポイント
  • 毎年度の研修や再受講がある場合の考え方
  • Excel・スプレッドシートとLMSを使い分ける際の判断材料

必須研修で整理しておきたいこと

必須研修を運用する際には、「誰が対象か」「何をもって修了とするか」「いつまでに修了するか」「未修了の場合にどのように対応するか」といった点を整理しておくと、運用しやすくなります。

例えば、次のような項目です。

  • 対象者:全社員、特定部署、管理職、新入社員、特定業務の担当者など
  • 修了条件:教材閲覧、動画視聴、テスト合格、アンケート回答など
  • 期限:年度内、入社後30日以内、案内後2週間以内など
  • 未修了時の対応:再案内、上長への連絡、期限再設定など

これらが明確になっていないと、研修開始後に「誰に案内するのか」「何をもって修了とするのか」「期限を過ぎた人にどう対応するのか」を個別に判断する場面が増え、担当者の負担につながることがあります。

すべてを細かく決める必要はありませんが、少なくとも対象者・修了条件・期限・未修了時の対応を整理しておくと、その後の確認やフォローを進めやすくなります。

必須研修を回す基本プロセス

1. 対象者を確認する

まず、研修の対象となる人を確認します。

全社員が対象なのか、特定の部署や役職だけなのか、新入社員や特定業務の担当者だけなのかによって、対象者の確認方法は変わります。

研修期間中に入社・異動・退職などが発生する場合は、途中で対象者が変わったときにどのように扱うかも整理しておくと、運用しやすくなります。

2. 研修を案内する

対象者に、受講する研修、受講方法、期限、修了条件などを案内します。

受講方法だけでなく、期限や修了条件もあわせて案内すると、受講者にとって「いつまでに何をすれば修了なのか」が分かりやすくなります。

また、研修の目的や業務との関わりも伝えることで、受講者が学ぶ意味を理解し、研修に取り組みやすくなります。

3. 受講状況と修了状況を確認する

研修開始後は、対象者がどこまで進んでいるかを確認します。

例えば、「まだ研修を開始していない」「受講中だが修了条件を満たしていない」「修了している」といった状態を分けて確認できると、次にどのような対応が必要か判断しやすくなります。

研修ページを開いたり、動画を途中まで視聴したりしている状態と、設定した修了条件を満たしている状態を分けて確認することもポイントです。

必須研修では、教材を開いたり動画を再生したりしたことだけでなく、内容を確認・理解したことをどのように確かめるかも考えておきたいところです。

例えば、教材を確認していないと答えにくい内容を確認テストに含めるなど、研修内容に応じて理解度を確認する方法もあります。

ただし、テストを設けること自体が目的ではありません。研修の目的や内容に応じて、どの程度の確認が必要かを考えることが大切です。

4. 未修了者へ案内する

研修期間が長い場合は、期限前に中間確認やリマインドのタイミングを設ける方法もあります。

例えば、期限の1週間前に未修了者だけへ案内するなど、対象を絞ることで、修了済みの人に繰り返し連絡することを避けられます。

5. 期限を過ぎた場合の対応を確認する

期限を過ぎても修了していない場合は、本人への再案内だけでよいのか、上司や部門管理者へ共有するのかなど、組織によって対応が異なります。

どの段階で誰に連絡するのかをあらかじめ整理しておくと、担当者ごとの判断のばらつきを減らしやすくなります。

6. 修了結果を履歴として残す

研修終了後は、誰がいつ修了したのか、必要に応じてテスト結果や次回期限などを記録します。

毎年度実施する研修や再受講が必要な研修では、今回の結果だけでなく、過去の受講・修了実績も確認できるようにしておくと、その後の運用につなげやすくなります。

未受講者・未修了者をどう把握するか

必須研修では、「対象者のうち誰がまだ終わっていないか」を継続して確認する作業が、担当者の負担になりやすいポイントの一つです。

ここでは、「未受講」と「未修了」を分けて考えると整理しやすくなります。

  • 未受講:研修をまだ開始していないなど、受講実績が確認できない状態
  • 未修了:研修を開始していても、修了条件を満たしていない状態を含む

例えば、動画の視聴を開始していても、最後まで完了していない場合や、テストに合格していない場合は、受講中ではあっても未修了です。

対象者一覧と受講結果を別々に管理している場合は、誰が未受講なのか、誰が未修了なのかを確認するために、照合・抽出・連絡・再確認といった作業が繰り返し発生することがあります。

対象者と受講・修了状況を同じ基準で確認できる状態にしておくと、フォローが必要な人を判断しやすくなります。

また、未受講者には研修の開始を促し、受講中の人には残っている学習活動や修了条件を案内するなど、状況に応じて案内内容を変えることもできます。

期限とリマインドの考え方

必須研修では、期限日だけでなく、「いつ、誰に、どのような案内をするか」まで整理しておくと、未修了者への対応を進めやすくなります。

例えば、

  • 開始時:対象者全員へ研修内容・期限・修了条件を案内
  • 期限前:未修了者へリマインド
  • 期限後:未修了者への再案内や、必要に応じて管理者へ共有

といった流れが考えられます。

すべての研修で同じ回数のリマインドが必要とは限りません。研修期間の長さや対象者数、必須性の高さなどに応じて、どのタイミングで案内するかを考えます。

また、「入社後30日以内」のように対象者ごとに期限が異なる研修では、一斉に同じ期限を設定する方法では管理しにくい場合があります。

入社日や研修の割当日などを基準に、一人ひとりの起点日から期限を管理する必要があるかも確認しておくとよいでしょう。

毎年実施する研修・更新研修の考え方

毎年度実施する研修や、一定期間ごとに再受講が必要な研修では、「過去に一度受講したか」だけでなく、「今回必要な研修を期限内に修了したか」を確認する必要があります。

再受講の基準も研修によって異なります。

例えば、

  • 毎年度受講する
  • 前回の修了から1年後に再受講する
  • 資格や認定の有効期限までに更新する

といったケースがあります。

そのため、前年度や前回の履歴を残しながら、現在の年度・更新期間の対象者と修了状況を別に確認できるようにすると、過去の実績と今回の受講状況を区別しやすくなります。

有効期限がある研修では、「いつ修了したか」だけでなく、「その結果がいつまで有効なのか」「次にいつ受講する必要があるのか」まで確認できると、更新時期を把握しやすくなります。

Excel・スプレッドシートで運用するときの確認ポイント

対象者や研修数が少ない場合は、Excelやスプレッドシートで必須研修を管理できることもあります。

例えば、

  • 対象者
  • 受講期限
  • 受講状況
  • 修了状況
  • リマインドの実施状況
  • 修了日
  • 次回受講期限

などを一覧で管理する方法です。

この方法は、対象者が少なく、更新頻度も高くない場合にはシンプルに運用できます。

一方で、

  • 対象者一覧を更新する
  • 受講結果を転記する
  • 未受講者・未修了者を抽出する
  • リマインド対象者を抽出する
  • 異動や入退社を反映する
  • 複数年度の履歴を管理する
  • 上司や管理者向けに状況を集計する

といった作業が増えてくると、担当者の手作業も増えます。

これらの作業が頻繁になってきた場合は、「Excelで管理できるか」だけでなく、どの作業に時間がかかっているのかを確認すると、見直したい部分を整理しやすくなります。

LMSで必須研修を管理すると何ができる?

LMSでは、研修の案内から受講状況・修了状況の確認までを、一つのシステム上で管理できます。

例えば、

  • 対象者への研修の割り当て
  • 教材や学習活動の完了状況の確認
  • テスト結果や修了状況の確認
  • 未受講者・未修了者の把握
  • 受講履歴の保存

などができます。

対象者一覧と受講結果を別々に照合する必要がなくなるため、誰が未受講・未修了なのかを確認しやすくなります。

LMSによっては、期限管理やリマインド、再受講、認定の更新など、必須研修の継続的な運用を支援する機能もあります。

例えばMoodle Workplaceでは、組織や条件に応じて学習プログラムを割り当てたり、一定期間ごとの認定・再認定を管理したりする仕組みがあります。

一方で、LMSを利用しても、対象者や修了条件、期限超過時の対応などの運用ルールそのものが自動的に決まるわけではありません。

現在の運用を整理したうえで、どの作業をシステムで効率化したいのかを考えると、自社に必要な機能を判断しやすくなります。

Moodle LMS / Moodle Workplaceで利用できる機能については、Moodle LMS / Moodle Workplace 機能一覧でも紹介しています。

まとめ

必須研修では、「誰に、何を、いつまでに受講してもらうか」に加えて、「何をもって修了とするか」「未修了者にどのように対応するか」まで含めて整理しておくと、継続的に運用しやすくなります。

特に、未受講と未修了を分けて確認できること、期限やリマインドのタイミングを整理しておくこと、毎年度や一定期間ごとの再受講を過去の履歴と分けて管理できることは、必須研修を運用するうえで確認しておきたいポイントです。

現在の運用を、対象者の確認、案内、受講・修了状況の確認、リマインド、期限超過時の対応、履歴保存といった流れに分けてみると、どこに手作業が多いのか、どこを見直したいのかが分かりやすくなります。

関連情報

eラーニング、研修管理システムについてさらに知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

執筆:株式会社イーラーニング コンテンツ編集部

まずは情報収集から。
ご検討の方もお気軽に
ご相談ください。

資料請求ではサービスの詳細を
ご覧いただけます。
無料相談ではご要望をヒアリングし、
最適なプランをご提案します。
検討のための 資料請求
導入について 無料相談