小テストで出題順をバラバラにしたいとき、Moodleには似て非なる3つの仕組みがあります。「シャッフルを設定したのに変わらない」という声もよく聞きますが、その多くは設定すべき場所が2か所あることに気づいていないケースです。
この記事では、①選択肢のシャッフル、②問題のシャッフル、③ランダム問題の違いと設定手順を整理します。
※本記事はMoodle 4.5をもとに解説しています。
3つの違いを整理する
| 何が変わるか | 出題される問題 | 設定場所 | |
|---|---|---|---|
| ① 選択肢のシャッフル | 1つの問題の中の選択肢の順序 | 同じ | 問題編集画面 + 小テスト設定画面(両方必要) |
| ② 問題のシャッフル | 小テスト内の問題の並び順 | 同じ | 小テストの「問題」ページ |
| ③ ランダム問題 | 出題される問題そのもの | 受験ごとに変わる | 小テストの「問題」ページ |
①②は「同じ問題を、順番だけ変えて出す」仕組み。③だけが「出題される問題自体を入れ替える」仕組みです。
① 選択肢のシャッフル
多肢選択問題や組み合わせ問題で、選択肢(アからエなど)の並び順を受験ごとに入れ替える機能です。カンニング対策として最もよく使われます。
ここが重要:この機能は 問題側と小テスト側の設定が両方オン になっていないと動作しません。片方だけでは効きません。
設定手順
手順1:問題側の設定
- コースナビゲーション > さらに > 問題バンク を開く
- 対象の多肢選択問題を編集する
- 「選択肢をシャッフルする」にチェックを入れて保存する
手順2:小テスト側の設定
- 小テストの「設定」を開く
- 「問題の挙動」セクションを展開する
- 「問題内をシャッフルする」を「はい」にする
- 保存する
初期値は「はい」なので通常は問題ありませんが、過去に誰かが「いいえ」へ変更していると、問題側でチェックを入れても選択肢は固定されたままになります。うまく動かないときは、まずここを確認してください。
なお、サイト管理者は サイト管理 > プラグイン > 活動モジュール > 小テスト から、この項目のサイト全体のデフォルト値を変更できます。
動作確認のしかた
小テストの「プレビュー」を数回繰り返して、選択肢の順番が変わることを確認します。1回だけではたまたま同じ順序になることもあるため、3回程度は試してください。
② 問題のシャッフル
出題される問題の顔ぶれは同じまま、並び順だけを受験ごとに入れ替える機能です。
設定手順
- 小テストを開き、「問題」タブ(問題を編集する画面)へ移動する
- 画面上部にある「シャッフル」チェックボックスをオンにする
- 設定は自動保存されます
押さえておきたいポイント
- シャッフルはセクション内で行われます。 小テストをセクションで区切っている場合、問題がセクションをまたいで移動することはありません。「第1部は順番固定、第2部だけシャッフル」といった使い分けが可能です。
- 前の問題を前提にした問題には不向きです。 「問1の結果を使って問2に答える」といった連続性のある構成では使わないでください。
- 受験者ごとに問題番号と内容の対応が変わるため、口頭で「問3について」と説明するような運用とは相性が悪くなります。
③ ランダム問題
問題バンクの特定カテゴリから、指定した数の問題を毎回ランダムに抜き出して出題する機能です。①②と違い、受験者ごと・受験回ごとに出題される問題そのものが変わります。
設定手順
- 小テストの「問題」タブを開く
- 問題を追加したい位置の「追加」をクリックする
- 「ランダム問題」を選択する
- 出題元のカテゴリを選択する(サブカテゴリを含めるかどうか、タグでの絞り込みも指定できます)
- ランダム問題数を選択する
- 「ランダム問題を追加する」をクリックする
追加すると、問題一覧には具体的な問題文ではなく「ランダム問題」という項目が表示されます。実際にどの問題が出題されるかは、受験が開始された時点で決まります。
事前に問題バンクの整理が必要
ランダム問題は「カテゴリ単位」で出題元を指定するため、問題バンクのカテゴリ設計がそのまま出題範囲の設計になります。「第1章」「第2章」のように単元ごとにカテゴリを分けておけば、「第1章から3問、第2章から3問」といった出題が組めます。
使う際の注意点
- プールの問題数に余裕を持たせる。 カテゴリ内に5問しかない状態で5問出題しても、全員が同じ5問を解くことになり効果がありません。出題数の2〜3倍以上を目安に用意してください。
- 評点は小テスト側で設定します。 ランダム問題の配点は、問題一覧の画面で設定します。
- 1回の受験内で同じ問題が重複することはありません。
- 難易度がばらついていると受験者間で有利・不利が生じます。カテゴリ内の問題は難易度をそろえておくのが理想です。
組み合わせて使う
②と③は併用できます。ランダム問題を複数配置したうえでシャッフルをオンにすれば、「出題される問題も、その並び順も、選択肢の順序もすべて異なる」小テストが作れます。同時受験でのカンニング対策としては、この組み合わせが最も強力です。
ただし、ランダム化を強めるほど受験者ごとの条件差は大きくなります。正式な評価に使う小テストでは、問題バンク内の難易度をそろえたうえで導入してください。
まとめ
- 選択肢を入れ替えたい → ① 問題側と小テスト設定側、両方をオンに
- 問題の順番を入れ替えたい → ② 「問題」タブの「シャッフル」チェックボックス
- 出題する問題自体を変えたい → ③ ランダム問題(+問題バンクのカテゴリ整理)
「シャッフルが効かない」というときは、小テスト設定の「問題の挙動 > 問題内をシャッフルする」を確認するのが最短ルートです。
