Moodleの評定をCSVで出力する方法|ログインIDの列を追加する設定も解説

コースの成績を集計したり、社内の管理システムに取り込んだりする際に欠かせないのが「評定のエクスポート」機能です。

Moodleでは、コースの評定表をCSVやExcel形式でダウンロードできます。ただし初期状態では、出力されるCSVにログインID(ユーザ名)の列が含まれていません。他システムと突き合わせる際にログインIDが必要になるケースは多く、「どこで設定を変えればいいのか分からない」というご相談をいただくことがあります。

この記事では、評定エクスポートの基本的な使い方と、CSVにログインIDの列を追加する設定方法をあわせてご紹介します。

※本記事はMoodle 4.5の画面をもとに解説しています。


評定のエクスポートとは

評定エクスポートは、コース内の評定表(成績一覧)をファイルとして書き出す機能です。コース内の課題・小テストなどの得点が、受講者ごとに一覧化された状態で出力されます。

主な用途としては、次のようなものが挙げられます。

  • 受講者への成績通知資料の作成
  • 人事システムや基幹システムへの取り込み
  • 期末・年度末の成績アーカイブ
  • 表計算ソフトでの集計・分析

評定をエクスポートする手順

1. エクスポート画面を開く

  1. 対象のコースを開く
  2. コースメニューから「評定」をクリック
  3. 画面上部のプルダウン(または評定表のナビゲーション)から「エクスポート」を選択

2. 出力形式を選ぶ

エクスポート画面では、タブで出力形式を切り替えられます。標準では次の形式が利用できます。

形式主な用途
OpenDocument スプレッドシートLibreOffice等で開く場合
プレーンテキストファイルCSVとして出力したい場合
Excel スプレッドシートExcelで直接開きたい場合
XMLファイル他システム連携用

CSVとして出力したい場合は「プレーンテキストファイル」を選択します。名称からは分かりにくいのですが、これがいわゆるCSV出力にあたります。

3. 出力する項目とオプションを設定する

エクスポート画面では、以下のような設定ができます。

  • エクスポートに含める評定アイテムの選択:不要な課題やクイズのチェックを外せます
  • フィードバックを含める:教師のコメントも一緒に出力できます
  • 除外された評定を含める:評定除外に設定した項目の扱いを指定します
  • 表示される評定タイプ:実数(点数)/パーセンテージ/文字(評語)から選択
  • 小数点以下表示桁数:出力する桁数を指定
  • 区切り文字(プレーンテキストの場合):カンマ/セミコロン/タブなどから選択

設定後、「評定をダウンロードする」をクリックするとファイルが生成されます。


CSVにログインIDの列を追加する設定

初期状態でエクスポートされるCSVには、氏名やメールアドレスは含まれますが、ログインID(ユーザ名)の列がありません

これは、サイト管理側の設定で出力するユーザプロファイル項目が決められているためです。以下の手順で追加できます。

設定手順

  1. サイト管理 → 評定 → 一般設定 を開く
  2. 評定エクスポート時のユーザプロファイルフィールド」の項目を探す
  3. 既存の値の末尾に ,username を追加する
  4. ページ下部の「変更を保存する」をクリック

初期値:

firstname,lastname,idnumber,institution,department,email

変更後:

firstname,lastname,idnumber,institution,department,email,username

設定を保存したら、あらためて コース → 評定 → エクスポート からCSVを出力し、ログインIDの列が追加されていることを確認してください。

この設定ページで、エクスポート形式のデフォルトなども変更できます。

設定時の注意点

  • カンマ区切りで、スペースを入れない, username のように空白が入ると正しく認識されない場合があります
  • この設定はサイト全体に適用されます:特定のコースだけ列を変えることはできません
  • 列の順番は指定した順になります:先頭に置きたい場合は、値の先頭に記述してください
  • 他のフィールドも追加できますcity(市町村)、phone1(電話番号)など、ユーザプロファイルの項目名を指定できます

なお、個人情報にあたる項目を追加する場合は、出力したファイルの取り扱いルールをあらかじめ組織内で決めておくことをおすすめします。


こんなときは

Q. Excelで開くと日本語が文字化けする

「プレーンテキストファイル」で出力したCSVはUTF-8で保存されます。Excelで直接開くと文字化けする場合は、Excelの「データ」タブからテキストファイルとしてインポートし、文字コードにUTF-8を指定してください。文字化けを避けたいだけであれば、「Excelスプレッドシート」形式で出力するのが手軽です。

Q. 一部の受講者が出力されない

評定表の表示対象がグループやロールで絞り込まれていないかご確認ください。また、コースから登録解除された受講者は評定表に表示されなくなります。

Q. エクスポートのメニューが表示されない

エクスポート権限(moodle/grade:export)が付与されていない可能性があります。ロールの権限設定をご確認ください。


まとめ

  • 評定のCSV出力は コース → 評定 → エクスポート → プレーンテキストファイル から行う
  • 初期状態ではログインIDの列は出力されない
  • サイト管理 → 評定 → 一般設定 の「評定エクスポート時のユーザプロファイルフィールド」に ,username を追加すれば列を追加できる
  • この設定はサイト全体に適用されるため、運用ルールとあわせて検討する

他システムとの突合作業が多い環境では、ログインID列があるだけで作業効率が大きく変わります。設定自体は1分ほどで完了しますので、ぜひお試しください。