世界標準LMS「Moodle」が登録サイトだけで5億ユーザを突破 ~世界人口の約6%に相当する“学びのOSS”の広がり~
Moodle HQ(本部)が、登録されたMoodleサイトだけでユーザ数5億人超に到達したと発表しました。
公式の発表(翻訳)はこちらをご確認ください。
“5億”——それは、学習プラットフォームとしての到達点であると同時に、学びを支えるオープンソース(OSS)が世界中の現場で選ばれ続けてきた歴史の証でもあります。
※本数値は「登録されたMoodleサイト上のユーザ数(アカウント数)の合計(延べ)」であり、個人としてのユニーク人数とは一致しない可能性があります。また、未登録サイトは集計に含まれません。
「5億」のインパクト:世界人口に置き換えると?
世界人口を約82.6億人とすると、5億は世界の約6%。[1][2]
登録サイトで把握できるユーザアカウント(延べ)ベースでは、地球上の約16〜17人に1人に相当します。[1][2]
国や地域の人口規模で言えば、5億は日本の人口(約1.24億人)のおよそ4倍で、EUの人口(約4.5億人)をも上回ります。[3][4]
それだけの学習者・受講者・教育機関関係者が、Moodleを通じて学びにアクセスしている——この事実は、教育・研修のデジタル基盤としてのMoodleの存在感を改めて示しています。[1]
それだけの学習者・受講者・教育関係者が、Moodleを通じて学びにアクセスしている——この事実は、教育・研修のデジタル基盤としてのMoodleの存在感を改めて示しています。
しかも「登録サイトだけ」:実際の規模は“さらに大きい”可能性
今回の5億は、あくまで登録されたサイトの統計にもとづく数字です。
Moodle自身も、登録されていないサイトが多数存在するため、利用規模は公式に把握できる数字を上回る可能性があると説明しています。
言い換えると、今回の発表は 「観測できた範囲だけで5億」。
この“余白”こそが、Moodleの普及が単発の流行ではなく、世界中の現場に根づいた基盤であることを物語っています。
なぜここまで広がったのか:23年の歴史とOSSの意義
Moodleは、学びの現場の課題に向き合いながら、23年にわたり学び、作り、成長してきたプラットフォームです。
その広がりを支えてきた大きな要因が、OSSという選択にあります。
現場に合わせて“変えられる”という強さ
学びの形は、学校・大学・企業研修・資格教育・自治体など、組織によってまったく異なります。
OSSであるMoodleは、運用方針や体制、学習設計に合わせて拡張しやすく、現場の要件に合わせた改善が積み重なりやすい構造を持っています。
長く続く教育・研修に必要な「継続性」
教育や研修は短距離走ではなく、長距離走です。
OSSは、特定の提供者や契約形態だけに将来が左右されにくく、長期運用を見据えた設計や意思決定をしやすい点も評価されています。
コミュニティが「成長エンジン」になる
Moodleは世界中のユーザ・開発者・パートナーによるコミュニティを背景に、プラグインや知見、運用のベストプラクティスが蓄積され続けています。
その結果として、さまざまな国・業界・学習文化に適応しながら利用が広がってきました。
EL社として:Moodleの価値を「成果につながる運用」へ
株式会社イーラーニングは、Moodleの柔軟性とOSSコミュニティの価値を、導入・運用支援を通じてお客様と一緒に最大化していきます。
“5億”はゴールではなく、学びがより開かれ、より多様な人に届くための通過点です。
教育機関、企業研修、多拠点組織、コース提供事業など、さまざまな現場で「運用し続けられる学習基盤」を整え、学習成果につながる活用を支援し、EduDX(教育のデジタル化)を推進してまいります。
出典
[1] Moodle News「We’re celebrating 500 million users on registered Moodle sites!」
Moodle
[2] stats.moodle.org(Moodle登録サイト統計:Users など)
stats.moodle.org
[3] 総務省統計局「人口推計(Population Estimates)」
総務省統計局
(参考:World Bank「Population, total – Japan」でも近い値を確認可能)
World Bank Open Data
[4] Eurostat「Demography of Europe – 2025 edition」(EU人口の推移・規模)
European Commission