熊本大学大学院 教授システム学専攻 開講20周年記念シンポジウムに参加しました

2025年5月31日(土)、熊本大学大学院 教授システム学専攻の開講20周年を記念するシンポジウムに参加しました。
本専攻は、教育設計・人材育成・eラーニングなどの分野で活躍する数多くの専門人材を輩出しており、当社の事業とも関わりの深い教育機関です。記念シンポジウムでは、過去から現在、そして未来へとつながる教授システム学の歩みが語られ、非常に学びの多い機会となりました。
創設時の思いと社会への貢献
熊本大学名誉教授・顧問の﨑元達郎先生からは、専攻設立当時に込めた想いや背景についてのお話がありました。また、熊本大学 教授の喜多敏博先生は、公開講座や研究成果を通じた社会貢献の取り組みについて紹介され、地域や実務との接続を大切にしてきた同専攻の姿勢が伝わってきました。
教育DXの未来と技術標準化
日本デジタルラーニングコンソーシアム(DLC)会長、教育システム情報学会 元会長、そして当社のEduDX lab.Asia 所長でもある仲林清先生による講演では、eラーニングにおける技術標準化の重要性から、Moodleなどの実例を交えた教育DXの未来像まで、多岐にわたる知見を得ることができました。




ID研究の第一人者、鈴木克明 名誉教授による特別講演
本専攻の創設者であり、日本におけるインストラクショナルデザイン(ID)研究の第一人者でもある、鈴木克明 名誉教授による特別講演では、設立当初の裏話を交えつつ、教育の未来について語られました。
「IDは広く使われてこそ意味がある」という言葉には強く共感するとともに、実践のための指針として提示された『ID七か条』が印象的でした。以下のリンクより詳細をご覧いただけます。
🔗 ID七か条 | GSIS IDポータル

修了生による実践と広がるネットワーク
シンポジウムには多くの修了生の方々も登壇され、当時の学びや現在の活動について語ってくださいました。研修や教授法に関する課題意識を持ち、本専攻の門を叩いたという原体験にはじまり、現在は起業されたり、大学で教鞭を取られたり、企業・教育機関内で人材育成を担うなど、第一線で活躍されている様子が印象的でした。
また、その背後には、常に実務を見据えながら情熱をもって指導にあたってこられた先生方の存在があることも強く感じました。実務に根ざした教育が優秀で多様な人材を育ててきたことが、こうした成果に表れているのだと思います。

eLPとの連携と当社の取り組み
なお、熊本大学大学院 教授システム学専攻は、DLCが主催する「eラーニング・プロフェッショナル資格(eLP)」の相互認定教育機関でもあります。
eラーニングを事業の柱の一つとする当社においても、eLP資格は重要な位置づけとなっており、社長をはじめ複数の社員がすでに本資格を取得しています。教育と実務の橋渡しを担うeLPの価値を、改めて認識する機会ともなりました。
熊本大学大学院 教授システム学専攻の関係者の皆様、改めまして、20周年おめでとうございます。