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組織名
共愛学園前橋国際大学 様
導入したサービス
Moodle LMS
カテゴリ名
Moodle LMS、教育機関
事業内容
大学

共愛学園前橋国際大学 様

「共愛=共生の精神」を建学の理念とする共愛学園前橋国際大学様は、「地域の未来は、わたしがつくる。」のスローガンのもと、その志を実現するための「特色ある学び」が得られる魅力的な大学です。

「地域の皆様に愛され、地域と共に生きる」こと、そして「地域を自分のこととしてとらえ、その未来を創ることができる人材」を育成することを目指す共愛学園前橋国際大学様は、コンパクト・ユニバーシティだからこその強みを活かしたさまざまな取り組みを続け、大学ランキングでも上位を獲得するなど、高い評価を得ています。

コロナ禍でのMoodleを利用した遠隔授業への移行もスムーズで、その後の活用のされ方も非常に素晴らしく、「学びの継続」と「教育の質保証」が実現できた成功事例としてご紹介します。

お話を伺った方
  • 神宮 貴子

    共愛学園前橋国際大学
    国際社会学部国際社会学科 情報・経営コース 准教授
    情報処理センター長

コロナ禍でもすぐに遠隔授業を開始
地域に根差した小規模大学ならではのスピード感でニーズを掴む

― LMS、Moodle導入の経緯を教えてください

神宮 貴子

本学でMoodleを使い始めたのは2007年からです。Moodleの開発経緯からもわかる通り、はじめは外国語担当教員がMoodleというLMSが良いらしいから是非使ってみたいと強く希望し導入されました。当初は希望する教員のみが一部の授業で使っていましたが、2009年度からは全学LMSとして予算化され、Moodleを使うことになりました。

ただ、本学は地方の小規模な大学ですので、LMSを大規模に活用してというよりはface to faceでという授業も多く、2009年度に全学で導入した後も、実際には希望する教員のみが利用していました。すべての授業で使うというよりも、例えば資料を電子情報として配布したいとか、双方向でやり取りした方が良いとか、レポートは紙ではなくデータで受け取りたいという授業を中心に利用されていました。

その状況が変わったのが2019年度から2020年度の新型コロナウイルスの感染拡大です。それまでは希望する教員に対してのみアカウントを作成し、コースページを作り、利用方法を教え、質問があればその都度対応してというように、教員のニーズに応じて学内の情報処理センターの教職員が手作業で運用していました。2019年度末からの感染拡大に伴い2020年度前期開始時点では対面授業実施が難しいという判断がなされました。Moodleを全授業で使用しないと授業にならないということで、2020年度から全ての授業のコースページを一括で作成し、全教員が授業でMoodleを使っていく、ということになったのです。

― 貴学は2020年4月24日に「【重要:学生向け】遠隔授業の実施方針と学修環境について」という案内の中で「すでに学修効果の実績のある Moodleを使用した遠隔授業を実施する」という方針を学生に通知されています。一部の授業でとは言え、2007年度という非常に早い段階からMoodleをご活用され、学内に下地があったからこそ、コロナ禍においても素早くLMSを中心とした授業を開始することができたのですね。

(出典:https://www.kyoai.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2020/05/e47ff63fd446443b1f95d2f2e8c377fc.pdf)

神宮 貴子

そうですね。LMSをゼロから導入となると、いろいろな選択肢があると思います。全授業でLMSを利用するとなった際にはもちろん他のものも検討はしましたが、すでにMoodleは学内でも認知されていましたし、基本的にMoodleベースでやっていきたいというのが総意でした。

そこでMoodleの再構築をお願いするにはどんな会社が良いだろう、ということで、まずイーラーニングさんの名前があがりました。Moodleプレミアムパートナーであり、信頼がおけるだろうということで。

― Moodle以外のLMSなどもご検討されたのですね。

神宮 貴子

はい。学務システムのLMS拡張についても実際にお話を伺いました。しかしMoodleよりは使い勝手が悪そうで、コストもかかる、おそらくトレーニング費用やサポートの体制も学内で必要になる。その他のLMSとも比較はしましたが、とにかく早急に対応が必要な状態でもありましたので、教員や学生をしっかりサポートするためにはMoodleベースで進めた方がスムーズにいくのではないかということで、Moodleを使用することになりました。

― 貴学は大学ランキングでも上位を獲得されています。(AERA 朝日新聞出版「大学ランキング2023」【総合ランキング】学長からの評価ランキング:注目する学長1位、教育面で注目4位、総合的に注目11位)(※出典:https://www.kyoai.ac.jp/news/4833/
2007年からMoodleを導入されていたことなどを伺い、とても先進的な取り組みをされている印象を受けましたが実際は如何ですか。

神宮 貴子

やはり地域に根差した小規模大学ですから、ニーズも掴みやすく、目的に合わせてスピード感を持って動きやすい大学だと思います。

MoodleをSaaSにして教職員の負荷が軽減したのが非常に大きなメリット

― Moodleの利用状況について教えてください。以前は手作業で各教員が運用を行っていたと伺いましたが、弊社のMoodleをご利用いただくようになってからはその辺りの課題は解決されたのでしょうか?

神宮 貴子

はい。やはりそれまではサーバー回りもすべて、情報処理センターの教職員でメンテナンス、バージョンアップなど保守・運用作業をしており、非常に大変でした。CentOSを使用していたため、バージョンアップがなくなるということも課題としてありました。サーバーOSが変わると教職員が一から勉強して対応しなければなりません。もちろんMoodle自体のバージョンアップや保守なども自分たちでする必要があります。どの組織でも抱えている課題だとは思いますが、内製化して、手作業でというのはとても大変です。さらに新型コロナウイルスの影響で遠隔授業をすることとなり、容量の問題も出てきました。データベースサーバーやファイル格納用ハードディスクの容量を日々監視し続けるのは非常に負担が大きく、授業やその他の業務もしながら対応する担当の教職員はとても疲弊しました。

― サーバーやネットワークの監視なども先生方がされていたのですね。

神宮 貴子

組織としては情報処理センターがあり、私自身は情報・経営コースの教員(准教授)であると同時に情報処理センター所属でセンター長を務めています。専任の技術職員もいますが、全学のサポート業務なども担っていますので、負荷が高く、情報処理センターの教員も対応に追われました。SaaSを利用することで教員が手作業で対応していた部分をイーラーニングさんにお任せすることが出来るようになりました。

― Moodleは先生方に力を与えるということをコンセプトに作られたものですので、先生方が本来のお仕事である教育に注力できるように、それ以外のご負担を減らすためのシステムとなっています。少しはお役に立てていたようで幸いです。

神宮 貴子

イーラーニングさんにいろいろやっていただいて、私たちの負荷が軽減されたというのは、導入の非常に大きなメリットでした。

Moodleの機能をフル活用した授業を展開し、対面授業の置き換えから「教育の質保証」へ

― 弊社のご提供するMoodleで評判の良い機能などがありましたら教えてください。

神宮 貴子

プラグインのELVideoが非常に使い勝手が良いと教員から評判が良いです。 動画配信をどうやって行うかというのは、コロナ禍における遠隔授業の中で非常に大きな課題でした。本学では遠隔授業サポート窓口というものを新たに作り、当初は授業担当教員が作成した動画ファイルをサポート窓口の担当者に渡し、サポート窓口の担当者が外部のVimeoにアップロードし、そのリンクを授業担当教員自身でMoodleに貼るという方法を取っていました。突然遠隔授業となり授業準備に追われる中で、授業の教材を何日も前に用意しなければならないというのは教員にとって非常に負担が大きかったのです。それがELVideoを導入してからは自分でMoodleのページに動画を直接アップロードができるようになり、すごく便利で楽になったと聞いています。

― 大学でもその他の組織でもELVideoは非常にご好評をいただいています。CDNですのでMoodle本体に負荷がかからないということ、機能が多すぎないのが良いということをよくおっしゃっていただきますが、その辺りはいかがですか。

神宮 貴子

そうですね。ELVideoはすごく直感的に操作ができますね。学生たちも特に戸惑うことなくすぐに使えるインターフェースで、単純で使い易いです。気軽にアップロードができて、簡単に観られるというのが良いですね。 あとは遠隔授業になってから特に使われているのはフォーラムです。フォーラムで学生同士がやり取りをしたり、教員に対して課題を提出したりしています。授業中に意見を書いてもらうこともあります。 以前からMoodleを使っていたという素地がありましたので、ファイルの配布、レポート、課題全般の利用についてはこれまで通り非常に多いのですが、やはり新しくMoodleを再構築し、インターフェースも非常に整って使い勝手が良くなりました。教員も学生も違和感なくスムーズに使えているというのが一番大きな利点だったと思います。

― 成績管理などは如何ですか。

神宮 貴子

教員としての成績の管理は活動の記録、成績、フィードバックなどを使っています。学生はカレンダーやタイムラインなどを使いながら自分の課題が提出されているか、評価されているか、返ってきたかということを、自分で確認しながら授業を受講しているようです。

― 大学に限らず、教育機関ではEdTech/コロナの影響でICT化が一気に進んだと思います。最初は対面授業の置き換えの意味合いが強かったと思いますが、コロナ対策も一巡し、今後はLMSを活用してもっと良い教育を行いたいという組織が増えてきた印象を受けています。その辺りはどのようにお考えでしょうか。

神宮 貴子

本学も対面ではなく遠隔で授業をやらなくてはならないというところから、Moodleで全授業のコースを作りましょうという始まり方ではあったのですが、今は「教育の質保証」ということですべての授業でLMSを活用して双方向性や学修履歴をきちんと取っていこうということに目的がシフトしてきています。

― 双方向を実現するために、具体的には先ほどのフォーラム以外にどんな機能を活用されていますか?

神宮 貴子

チャットや投票機能も活用しています。たとえば学生の発表などに対する投票、お互いの相互評価などに利用しています。また、フォーラムを通じて課題を提出してそれを受講生で共有化することもあります。課題提出のみですと教員にしか届かないのですが、レジュメなどをフォーラムに出してもらい、参加している学生がそれを見てフィードバックする、学び合うということもしています。

― 他の学生のレジュメを見てフィードバックするというのはとても勉強になりそうですね。 教育に関しては効果測定も非常に大事だと思いますが貴学ではどのように測定されていますか?

神宮 貴子

本学では学修成果指標「共愛12の力」(*)が用意されています。シラバスには各授業が、「共愛12の力」のどの能力を身につけることを目的としているかが記載されています。学生は自分自身の成長の指標を持ちながら授業を受けますし、教員は学生から授業アンケートなどを通じて授業の方法が適切かなどのフィードバックを受け取ることができるようになっています。各授業で目的とする「共愛12の力」に到達するためにどのように授業を展開していくか、たとえば、「伝え合う力」を向上させたいのであれば、Moodleで双方向の機能を効果的に使っていくなど、LMSの機能も活用し、目的に沿った授業を行っています。 (*参考:https://www.mext.go.jp/content/20201223-mxt_koutou01-1422495_06.pdf

― 課題のある学生のフォローはどのようにされていますか

神宮 貴子

全学的には半期ごとに少し気になる学生はフォローをするのですが、それ以外にもMoodleは担当教員がログを確認することができますので、そちらでもフォローをしています。Moodleの基本機能で活動の完了を設定しておけば、学生もちゃんと見終わらないと活動完了が出来ないというようできますので、そういった意味でもMoodleには教員が学生の学びの進捗や理解度を主体的にはかることができるツールが用意されていると思います。教員個人によって活用のレベルは異なると思いますが、私自身はMoodleの活動記録やログを見て学生の学修状況などを推察しています。

イーラーニングさんにわからないことをしっかりサポートしていただけるので安心

― 情報処理センターは情報系の先生が所属されているとのことでしたが、全学でMoodle活用されるにあたって、Moodleに関する質問に対し、どのようにご対応されているのでしょうか?

神宮 貴子

Moodleは非常に汎用性が高いので、授業の種類によって使い方が異なります。たとえば語学系の授業でしたらこんなプラグインが欲しいとか、それ以外の授業でたとえば座学中心の総論的なものでしたら、資料の配布と課題の回収ができれば良いとか。Moodleに求める機能とレベルが異なるので、同じような授業を担当されている先生方の間で教え合ったりサポートし合ったりということも多かったようです。

あとは基本的な使い方、たとえば自己登録をさせるのにキーを変えるのをどうしたら良いか、グループを作ってそのグループだけに課題を配布したいときはどうしたら良いかなど、全般的なことは情報処理センターに問い合わせが来るような感じです。私も使ったことのない機能で質問が来ることもありますので、そうするとその都度調べて回答することになります。それがOSSであるMoodleの良いところでもあるのですが。

先日イーラーニングさんのサポートの方に問合せをさせていただいたのですが、機能設定などでわからないことを聞くことができる人がいるというのは、管理者としてすごく大きな心理的な安心感に繋がりますね。SaaSになって検証環境もあり、かつわからないことはしっかりサポートしていただけますので、本当に安心です。

― 学内のナレッジはどのようにためていらっしゃいますか?

神宮 貴子

2020年度に新型コロナウイルス感染拡大の影響で遠隔授業が開始され、情報処理センターだけでは対応しきれなくなりましたので、新たに遠隔授業サポート窓口という組織を立ち上げました。 授業動画の撮影やアップロードの仕方などをサポートする組織となっていて、Moodleの利用方法についても問い合わせ窓口となっており、Moodle FAQも纏めています。今はMoodle上にマニュアルページを作って、各ユーザーがFAQやマニュアルを見られるようにしています。

― 実は私は2年間コロナ禍の学生生活を経験し、完全オンライン授業を行っていたのですが、その時に感じたのは、教員からの一方通行になりがちだということです。先生のお話を伺っていて、フォーラムの機能や投票の機能を使ってうまく学生同士、学生と教員のコミュニケーションの場を作っていらしたので、学生はすごく幸せなのではないかなと想像しました。実際の学生さんのご感想は如何ですか?

神宮 貴子

コロナ以前は実はMoodleもSSOではなかったですし、Moodleアカウントをローカルで作っていたということもあったのですが、Moodleを使う授業、使わない授業もあり、さらに使う機能も先生によってまちまちでした。授業中の意見のやり取りはMoodleのフォーラムやチャットだけでなく、TwitterやGoogleを使用する先生もいました。それがコロナという事で幸か不幸か授業実施のインターフェースが統一されましたので、学生としては戸惑いが少なかったのではないかと思います。Moodleを中心として授業を行うということが共通認識として周知できたのは良かった点のひとつです。

Moodleは非常に多機能で汎用性が高く、大学以外の組織でも期待が持てるLMSです

― 先生のご専門が経営工学とのことでしたので質問させていただきます。教育機関だけではなく、LMSを導入し人材育成に力を入れる企業や組織が増えています。コロナと関係なく、DXが進み、人への投資、人的資本の強化などの言葉も紙面を賑わせています。恐らく限られたリソースの中で生産性を向上させるためにはまず人材育成だと考える組織が今後益々増えていくだろうと思いますが、Moodleは企業の研修・人材育成などでも活用できるとお考えですか。

神宮 貴子

そうですね。非常に多機能でこういうことがやりたいなと思うと、なにがしかのツールを使えば実現できることが多いと思います。Moodleは汎用性が高くいろいろなことができるという期待が持てます。ただ、そもそもコンピュータに慣れていない業種・職種の方は、まずはLMSの前段階として、コンピュータ、スマートフォン、タブレットなどの使い方についてどのようにトレーニングするのかが課題となる気はします。いずれにしてもMoodleはすごくたくさんの便利な機能がありますので、たとえばELVideoなどは製造業の技能承継などに向いていると思います。たとえば熟練者の作業動画をすぐにアップロードでき、それを若手社員がいつでもどこでも見られるのはすごく便利でニーズがあると思います。

― 海外に工場があり、日本と同じ品質を保つための研修を動画で行っていらっしゃる組織もあるようです。

神宮 貴子

そうですね。あとはやはり人材が多様化していますので、必ずしも母国語が日本語ではないケースも出てきます。群馬県はブラジルなど外国にルーツを持つという方も多く、本学の学生もそうですが、地域全体で多様化が進んでいます。Moodleの多言語化、動画資料などは、多様化した労働者や受講生には使い勝手が良いのではないかと思います。

― お忙しい中、たくさんのお話をお聞かせいただき有難うございました。

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