導入事例インタビュー【中外製薬株式会社様】

「創造で、想像を超える」のスローガンの下、革新的な医薬品とサービスの提供を通じて新しい価値を創造し、世界の医療と人々の健康に貢献する大手医薬品メーカーである中外製薬株式会社様。早くからLMSを導入し、人材教育に取り組んで来られました。2018年には株式会社イーラーニング(以下EL社)の提供するMoodleを導入、更に2020年からは日本だけでなくアジア地域において初の導入組織としてMoodle Workplace(以下MWP)をご活用頂いています。こうした先進的な取り組みが可能となった背景、Moodle、MWPをご導入頂いただいた経緯や効果、今後の人材教育の展望についてお話を伺いました。

お話を伺ったのは
メディカルリエゾン部リエゾン専門教育グループ グループマネージャー 大澤 美由紀 様
メディカルリエゾン部リエゾン専門教育グループ 佐藤 扶美 様
メディカルリエゾン部リエゾン専門教育グループ 松下 健一 様

Moodle導入の成功のカギは人材教育に対する明確なビジョン

―Moodle導入の経緯を教えてください。
佐藤様:メディカルアフェアーズ本部(以下MA本部)は他社のLMSを使用していましたが、2018年にEL社のMoodleを導入したのにはいくつかの理由があります。まずアライアンスを締結しているロシュ社のコンテンツを2017年に一括で譲り受けることとなったのですが、その形式がSCORM(*Sharable Content Object Reference Model:共有可能なコンテンツオブジェクト参照モデルの略称で、eラーニングにおける共通化のための標準規格)であり、SCORMに対応しているLMSが必要となったこと。また同じ時期に海外の子会社の研修もMA本部が担うこととなり、外国語の対応が必要となったこと。そしてMA本部内で独自に受講管理が可能となるLMSが必要であったこと。これらの要件を満たすLMSを探した結果、Moodleを導入することとなりました。
松下様:我々の行う教育は大学での教育と本質的に近いものがあります。ですから多くの大学に導入実績のあるMoodleとの相性も良いと考えました。単にコンテンツを流すだけではなく、課題の提出や評価なども行える、また事前に資料を掲載し、それを閲覧するなど、これまでは様々なツールを使用しバラバラに行っていた作業をすべてMoodle内で完結できる、一元管理が可能という点が非常に良いと思いました。

―当社を選んで頂いた経緯を教えてください。
佐藤様:それまで使用していたLMSでは機能的に難しく、実現できないこともたくさんありましたので、グループ内で何度も話し合いを重ね、欲しい機能をすべて列挙し、それらの要件を満たして頂ける企業を探しました。当社の購買部経由でEL社をご紹介頂きました。

―人材教育について明確なビジョンを持った上でMoodleを導入して頂いたのですね。中外製薬様は非常にMoodleのことを良く理解され、上手にご活用頂いていたと思います。実際に導入されてみて如何でしたか?
佐藤様:はじめからこちらのすべての要望に100%合っていた訳ではありませんでしたが、EL社の担当者にいろいろと相談に乗って頂き、別の形でこうだったら実現できますよというアドバイスをたくさん頂きながらうまく活用できるようになりました。また、それまでのLMSではキャパシティの問題もあり必須研修しか提供できていませんでしたが、EL社のMoodleでは任意の選択コースも提供できるようになり、社員が選択し自ら学びたいことを学べる環境を整えることができました。

アジア初。世界に先駆けてのMWP導入は、自由な社風と「自ら磨き、新たな発想で、イノベーションを追求する」フロンティア精神から。

―それではMoodleからMWPへ移行された経緯について教えてください
松下様:MWPへ移行したいちばんの理由は、企業向けのLMSとして、上司と部下という設定が可能であるという点、人事異動(本部内異動が多いため)に対応できる点、上司が部下の進捗状況を一覧で確認できる機能がついた点に魅力を感じたからです。Moodleでは受講記録を閲覧できる権限をひとつ作って頂き、上司は受講記録の中から自分の部下を見つけ出して確認するとう仮の対応をしていましたが、MWPでは標準機能で上司が部下の進捗状況をすぐに確認できるようになりますので、よりやりやすくなるだろうと感じました。

―中外製薬様はアジア地域でいちばん最初にMWPを導入した組織となりました。他社に先行して素早く導入できた理由を教えてください。
松下様:何をしたいか、何ができたら良いかを先に出し、それに見合うサービスを探すというように、まずは明確なビジョンを持つという考え方のサイクルがきちんとできているからだと思います。また本部単位の裁量が大きく、自由度が高いという社風もあると思います。
大澤様:当社の価値観(Core Values)として、「患者さん中心」、「フロンティア精神」、「誠実」の3つが掲げられています。フロンティア精神とは「自ら磨き、新たな発想で、イノベーションを追求する」ということですので、誰かに何かを教えてもらうということではなく、自ら自律して学んで頂くということを重視しています。必須研修だけではなく、自分が目指したい姿になるためのギャップをLMSの中で自ら学んで埋めて頂けるように、学びたいことを選択して学べる環境を提供しているのもその理念に基づいています。また期限内に受講して頂く必要のある必須研修につきましても、上司が部下を指導して、それぞれで期限内に受講させ、自ら学んで頂くというような自律的な組織を目指しております。そのためにどうしても上司による部下の進捗確認という機能が必要であり、Moodleを使用している段階からそのような機能を追加できないかとEL社に相談しておりました。ですからMWPの標準機能でそれも実現可能あるとご紹介頂き、すぐに取り入れることを決断しました。

―お話を伺っていますと、中外製薬様は枠組みにとらわれずにイノベーションを起こす精神が浸透していると感じられます。その辺りは社員の皆さんも意識されているのでしょうか?
佐藤様:そうですね。そして新しい価値を生み出して行くためには、カギとなるのは人、人財の育成、自ら学び育っていただく、という方針に基づき全社が進んでいます。

―当社のサービスやサポートに関し、ご意見やご感想をお願い致します。
佐藤様:EL社は小回りが利いて、いつも即時に対応して頂けるので助かっています。細かい質問もサポートして頂いています。
松下様:過去のベンダーさんと比較しても、他部署の話を聞いても、ものすごく早く対応して頂いているので助かっています。

―EL社は売って終わり、導入して終わりではないという方針が浸透しています。せっかく提供させて頂くのであれば、提供したサービスをうまく活用し頂き、より良い教育が可能となる環境が創出できるよう継続的にサポートし、お客様と永くお付き合いさせて頂きたいと考えております。

リスクマネジメントの観点からもLMS導入は重要

―中外製薬様はいちはやくLMSを導入しご活用されていましたが、新型コロナウイルスの影響により研修の方法も大きな変化があったと思います。今後の人材育成がどのようになっていくか、お考えをお聞かせください。
大澤様:コロナ禍でこれまで対面、集合で行われていた研修がすべてリモート化され、オンラインでの開催となりました。オンラインで良かったことは空間を超えられるということです。全国に散らばる社員に短い時間を使って研修を行うことが可能となり、移動のコストや時間を削減できたというのは良かった点です。また全員がオンラインとなると受講者の集中力が増すという点も新たな気付きでした。ただブレーンストーミングやホワイトボードを使用して皆で意見を出し合うというのは、まだ操作に慣れていないという部分もありますが、対面の方がやり易いと感じました。今後もオンラインでより効果的に研修を行いつつ、ポストコロナにおいてはオンラインの良さ、リアルの対面で行うことの良さの両方を取り入れたハイブリッドな形での研修が必須となると考えています。
松下様:今後、ファシリテーション、進行役のスキルが上がってくればより良い研修がオンラインでも可能となると考えています。
佐藤様:オンラインの方が質問しやすくなるというのも実感しました。チャットボックスに気軽に書いてくださるので対面よりも皆が参加できる感じが良かったです。MA本部では以前からコンテンツを自分たちで作成しておりましたし、LMSも活用しておりましたので、コロナによる影響を大きく受けているという印象はないです。これまで通りのことをきちんとしていけば、社員の教育も継続できますので、早めにMoodle、MWPを導入しておいて良かったと感じています。

中外製薬株式会社様
https://www.chugai-pharm.co.jp/index.html

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